おぎゃー献金推進誌「Be
Mam」より
●会陰切開はどうしてするの?
Q.分娩の時に会陰切開されることが多いと聞きました。どのようなときに、どのように行うのか教えてください。
A.会陰切開というのは分娩の時に赤ちゃんを出し易くするために、会陰部(陰裂と肛門との間の部分)をハサミで切ることをいいます。
会陰の伸びが良い場合には会陰切開をしなくても会陰は無傷か小さな傷ですむので、どうしても必要というわけではありません。
しかし、会陰の伸びが悪い場合には赤ちやんが通過する時の妨げとなったり、修復の難しい複雑な傷や、肛門に達するような大きな傷を残すことも少なくありません。産科医は会陰ののび具合をみて、のびの悪いような時には会陰切開をします。
会陰切開の傷や自然に出来た会陰裂傷は、分娩後縫合しますが3〜4日もたてば完全に癒合し、その後はうすい傷あととして残るだけです。会陰部は他の身体の部分より傷が治り易いといえるでしょう。
●生理痛が強いと陣痛も強い?
Q.生理痛の強弱と陣痛の強弱には関係があると聞きました。生理痛が強いので陣痛も激しいのではと心配です。
A.生理痛の強弱と陣痛の強弱とは医学的には無関係です。
ただ″痛み″というのは自覚であり、他覚的に目盛りではかることはできませんので、″痛み″に強い人と弱い人との差は出てくると思われます。
陣痛に限らず、だれでも痛いのはいやなものです。その″痛み″を少しでもやわらげる方法がありますのでお教えしましょう。
@分娩についての知識を十分に知っておくこと。それにより自分が、今分娩経過中のどの位置にいるのか、そしてどうすればよいのかがわかります。
A分娩の各時期に合った呼吸法を行うこと。呼吸法は一つのパターンではなく、分娩各時期にそれぞれの呼吸法があります.それを上手に使いわけることが、和痛ひいてはスムーズな分娩につながります。
B楽しいことをイメージすること。苦しい時には、生まれた赤ちゃんを抱いている自分をイメージしたりしてがんばりましょう。
●お産のあとの細かい文字とTV
Q.お産のあとは細かい文字やTVを見ない方がよいといわれますが、なぜなのですか?
A.妊娠月数か進むと、眼の細い血管内の血液量が減り、結膜や眼底がむくんだようになり、時には視力低下や眼筋の麻痺などがおこるといわれています。そして、その症状はお産後一週間はつづきますが、6週間以内には正常にもどるといわれています。
以上のような変化は、すべての妊婦さんにあてはまるとは限りませんが、お産の直後は、やはりあまり細かいものは見ない方が安全です。
妊娠高血圧症候群にかかった人、出産の時出血量の多かった人などは、眼に負担がかかっている場合もあるので、眼の安静は必要になります。
●産後の水仕事
Q.産後の水仕事はからだによくないといわれますが、本当でしょうか?
A.日本では昔からよくいわれていたことです。しかしこれは、水を井戸から汲み上げたり、川で洗濯をした時代のことです。お産のすんだ後での水汲みは、腹部への負担がかかり、足腰の疲労もありで、産後の回復に支障があったことからきている話です。
現代のように、家の中で水道を使って水仕事をする場合は、まったく心配ありません。ただゆっくり働き、疲れたら横になるようにしてください。
Q.以前のお産のときは、妊娠前と比べて4キログラムも太ってしまい、元に戻るのに2年もかかりました。今度は、そんなことのないようにしたいのですが。
A.産後は、妊娠前より数キログラム体重が増えるのが普通です。ただし、これは母乳が十分に出た場合、半年くらいで元に戻るのが理想で、1年以上も太ったままというのは、栄養のとり過ぎと運動不足が大きな原因です。 妊娠中、授乳中は、栄養を十分にとる必要はありますが、その後もたくさん食べるくせが残ってしまうことに注意しましょう。また、産後1ヵ月、母乳で育てようと努力したが、どうしても母乳の出が悪いという場合などは、その後の摂取カロリーを減らさないと、太ってしまいます。母乳の出を見ながら、適度な栄養と運動を心がけるようにしてください。
Q.母乳で育てたいと思いますが、乳房のふくらみがなく、心配です。
A.乳房が小さいということと、母乳の出が悪いということは関係ありません。母乳の出を左右するのは、母体の健康と栄養、妊娠中と産後の適切な管理法によります。母乳をつくる工場である乳腺は、妊娠中から産後にかけてどんどん発達していきます。乳房が小さくても妊娠中からマッサージをしたり、乳房を圧迫しないようなブラジャーをつけ、しっかり管理をすれば、乳腺が発達して母乳もよくでるようになります。お産後もよく自己マッサージを行う、毎回赤ちゃんに吸わせてホルモンの分泌を促す、飲ませた後はよく搾って乳腺内をからにする、この3つのことをあきらめずに毎日続けてみてください。また、乳首が陥没していて、赤ちゃんが吸いつけないことのないように、妊娠中から乳首の周りや乳頭のマッサージを行い、乳首を出すようにしましょう。
Q.前のお産がとてもつらかったので、次の出産が不安です。2度目のお産は軽いと聞きますが、本当でしょうか。
A.2度目のお産は、一般に楽になります。2度目の出産では、子供を通すときの子宮口の開きが容易で速くなりますから、お産にかかる時間も約半分ですみます。さらに、外陰部切開の必要もないことが多いようです。もっとも、これが4−5回目のお産となると、逆に難産が多くなる傾向が見られます。
Q.産後二ヶ月から月経がありましたが、出産前より量が多いので心配です。
A.産後いつから月経が始まるかは、その人の体質や授乳の条件によっていろいろです。しかし産後2ヵ月から月経が始まるというのは、時期としては相当に早いほうです。もし排卵がすでに始まって月経が発来したのだとすれば、産後1ヵ月半で排卵があったことになります。このようなこともありえますが、産後早い時期の出血は、月経よりも異常の出血を考える必要があります。すなわち卵膜や胎盤の一部が子宮の中に残っていてそれから起こってくる出血です。このように一部が残ることは決して少なくなく、ふつうは悪露(おろ)といっしょに出てしまうものが、たまたま1ヵ月も2ヵ月も残っていて、一度止まったと思っていた出血がまた始まり、月経と間違うことがあります。出産前の月経より量が多いというなら、なおその可能性がありますので、医師と相談してください。
Q.出産後、はじめての性生活のときは、どんなことに注意したらよいでしょうか。
A.まず産後1ヵ月の定期健診を受け、経過が順調であることを確認してもらう必要があります。子宮や産道の回復も順調で、悪露(おろ)もきれいになれば性交を行ってもよいわけで、ふつう分娩後4−6週間と考えればよいでしょう。もし異常がある場合には、医師にその時期について相談してください。産後まだ月経がなくても、あるいはよく母乳が出ていても、いつ排卵が起こってくるかはわからないので、次の子どもを考えていない場合は、始めから避妊をする必要があります。この場合、始めから使用できる避妊法とそうでない方法がありますから、その点を十分に考慮して用いなければなりません。帝王切開による分娩のあとでも、性生活の注意は一般の場合と特に変わりありません。