この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語
小学校四年生の太郎君が、学校から帰り、玄関の戸を開けたとたん、とん狂な声で言いました。 「ママ I .ぼく、帰りの電車の中で、お母さんにだかれた変な子どもを見たよ。頭はでっかちなの に顔は細くて目の小さい子どもなんだよ」 この太郎君の表現から、この子はたぶん水頭症(俗におたふく頭)という奇形で、脳内に多量の髄 液が溜まり、たまたま精神薄弱を合併した子どものことだろうと想像されます。 「ぽくあんな子に生まれずによかったなあ」と太郎君。台所で聞いていたママは、「それはパパが 立派だからよ」。居間にいたバ.ハは、「ママが健康だったからさ」。そばにいた妹の花子さんも「私も よかったなあ」とうれしそうに大きな声をあげました。この四人の会話は賑やかにはずんでいます。 この世に生まれる赤ちゃ うち、その九六%は健康児だというのが学問上の定説になっています が、この太郎君の家族も、その九六%の中に入った幸せな人たちです。しかし、不幸にして、残りの 四%は 遺伝病や奇形、心身障害、精神薄弱を伴った赤ちゃんであり、死の一歩手前にある苦しい生 活にあえいでいる多く が ることを忘れな でほしいと思います。 はじめに ー
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