この子らを救わん 愛の「おぎゃー献金」物語

生まれつき人並みでない異常児にも、見逃されてしまいそうな小奇形と、生命をおびやかすような 内臓の奇形や外表の大奇形とがあります。 ある学者によりますと、この先天異常は、世界中では三 0 秒に一人、日本国内においても三 0 分に 一人の割合で生まれ、学童期に達しますと、目立たなかった奇形がさらに大きくなりますから、その 数はさらに増し、世界中で二億、日本国内でも六百万人と推定されています。この驚くべき数字は、 おそらく人目につく大きなイボや母斑のような皮膚の異常を含めての数字であろうかと思い 。 しかし、この奇形や異常児は遺伝因子に原因するものが一 0% 、環境因子のみによる発生率は一〇 %で、この両者が相乗すると、その発生率はグンと増えて八 0 %という高率になります。したがって 単に世のパパ、ママが遺伝的に健康であることにのみ安心し、あぐらをかいていることは、できませ ん。 私の近くにも、一家六人家族の中に、脳性麻痺による重症 心身障害 の三姉妹がいました。この 地獄絵を見るに見かね、この子らをいかにしたら幸せにしてやれるかという苦しみの中から生まれた のが『おぎゃー献金』運動でした。 幸い日本母性保護医協会の先生方のご協力を得 皇室の方から、また毎日の生活にも困るような人 々に至るまで、各界各層 幅広く しかも全国津々浦々に浸透し、その善意は二桁の億台に積み重ね られ、不幸な子どもたちのために役立っています。 2

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